いやいや、実際のとこ、血も涙もないでしょーが、あなたには。 口にはださない。どんな仕返しが待っているか、考えるのも怖いから。 ただ、そんな抗議の視線をあらたに送る。 「俺、あんずくらいなんだけど?こんなに優しくするのは。」 なんて、少し肩をすくめて見せた。 そんなのどうせ、ポーズでしょう? 「…あたしのことなんて、好きでも何でもないくせに…」 ひがみのせいか、心の中の呟きは、音を伴って言葉になっていた。 .