ガードレールに座って、投げ出されている長い足をやおら組んで、片ひじをその足に突いた。 その手のひらの先に顎を乗せて、首を傾けるとその姿勢のまま、目線だけをあたしに寄越す。 気怠そうに言った。 その人は。 「俺、あらた。あんたは?」 「…は…?」 いきなりのその質問の意図が掴めずに、ぽかんとしてしまう。 .