「あらた、ほら!早くしないと!!」 あたふたしているのは、あたしの方で。 「あんず。あーんーずー!!」 落ち着け。 あたしを呼びつつ、抱き寄せたあらた。 ふわりと包まれたカラダ。 ふわりと香る、甘い白。 あたしの背中を、ゆっくり撫でる。 その腕の中から、あらたを見上げれば。 「あんず。かーわい。」 めずらしく、にっこり笑った、あらた。 .