「あ、ねぇねぇ、あらた。昨日のあの人。追いかけてきた人は誰だったの?」 ふと、思い出した昨日の光景。 「おー、絵画展の関係者のおっさん。」 怠そうに、前髪を書き上げながらいう、あらた。 「なんであんなに、必死だったの?」 「なんかよー授賞式のリハーサルだとか、言ってたな。」 またも怠そうに、頬杖をついている。 .