そう…なんですか…。 「あんず。名前、呼べ。」 は…、はい…? 「名前だよ。俺の。覚えてんだろ?」 目つきの悪い眼差しは相変わらず。 「い、いや。なんでですか…?」 「ほら。またそれ。いい加減やめろって。」 あたしの顎を掴んで、上向かせた。 その先には、冷たい、目。 「その他人行儀な敬語をやめろ。わかったな?」 有無を言わさず、頷かされて。 .