ウソツキハート




ゆっくり目を合わせれば。



「それでいいんだよ。」



満足そうに低く笑う。



「ほら。最後のひとくち。」



残りのアイスクリームをスプーンですくって、自分の口に入れた男は。



「……ん…」



そのままあたしにくちづけた。



深く、深く。



冷たくて、熱くて、甘い…。



あたしに与えられたのは、ストロベリーの、くちづけ。




.