ウソツキハート




固まっていたら、



「食う?」



もう一度、あたしにスプーンを向ける。



「いらないってば!」



強めに答えれば。



「ふーん。」



やおらベッドから出てきた男。



あたしを壁に押し付けるように両手で囲った。



「―ちょ!なっ…」



顔を背ければ。



「俺から目を背けるなんて、許さない。」



あの目だ。



ハイエナの、目。



「こっち、見ろ。」



それはもう、命令で。



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