「あんず。」



ふいに立ち止まったあらたは、あたしの名前を呼んだ。



「goodgirl」



いつもの流れるような発音で囁いて、あたしの頭を撫でる。



「いい子だから、余計なこと考えんな。」



いつも素直でいればいいんだよ。



なんて続けて、あたしの頭を撫で続ける。



その手のひらは優しくって、あたしにシアワセを与えてくれる。



ウソでも誤魔化しでも、今あらたがここに居てくれる。



繋がれた手のひらの暖かさは事実。



流されてしまおうか。



真実は、お互いの胸の中。



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