「んーん?なんでもないよ。」 答えてあらたの手を引いた。 「なに?気になったのか?入る?」 あたしをのぞき込むあらたの目はやっぱり、優しくて。 女物のショップに入ったって、あらたは楽しくないだろう。 「いいのか?」 「ん。いいー。」 今度はあたしがあらたより先に歩く。 「…ちょ!待てよ…」 腕をずんずん引くあたしに、足をもつれさせたあらたを、笑ったりして。 あぁ…たぶんこれが、穏やかなシアワセ。 .