「あらたが綺麗過ぎるから、あたしじゃ釣り合わない…」 俯いて払おうとした手のひらは、あらたの手のひらにぎゅっと握られたまま。 「離し…、」 「離さねー。」 小さなあたしの声に被せられたあらたの声は、強く心に響く。 「なに、気にしてんだよ。馬鹿だな。みんな、あんずと俺に見とれてんだよ。」 馬鹿だな。繰り返して、「変なこと気にすんな。」 わしゃわしゃとあたしの頭を撫でた。 .