一時間ほど、車を走らせた先はどうやら岬で。 車を降りて、あたしの手を引いたあらたはゆっくり歩き出した。 「足元、気をつけろ。」 たまにあたしを振り返っては、そんな風に言葉を掛けてくれたりして。 階段を登って、開けた高台に出れば、海の向こうがぼんやり明るくなってきている。 「今まで、何度も一緒に朝を迎えたけど、あんずと見たことなかったからな、初日の出。」 手すりに手をかけて、隣に立つ、あたしの顔をのぞき込んだあらた。 .