「俺の横で、笑ってろ。」 耳元で響く、あらたの声。 まばたきを繰り返しながら、その声に抱かれた。 と…、 「…きゃ!あらた…やめ…!!」 そこで声が途切れたのは、思わず笑いがこみ上げたからで。 片手でしっかりあたしの肩を捕まえておいて、片手であらたはあたしの体をくすぐりだした。 「笑えー、ほら、笑え。」 なんて言いつつ、あたしをくすぐり続ける。 そんなあらたの声色も、笑みを含んでいて、なんだかもう、楽しいし愛おしい…。 .