来客スペースに停められていたのは、綺麗な水色が基調となっている、平べったい形の車で。 車種に詳しくないあたしには、なんていう車かわからないけれど、色も形もあらたにとても似合っていた。 ドアを開けて、あたしを乗せたあらたは、そのまま後部座席に廻ってなにやらごそごそやっている。 運転席から乗り込んできて、助手席に座るあたしに、 「ほれ。やる。寒いだろ。」 あらたが差し出したのは、暖かみがあるオレンジ色のブランケット。 「あ、ありがとう。」 戸惑いながら、受け取った。 .