今日も変わらず、店の前のガードレールにもたれ掛かる、端正な顔立ちの男。 悪いと思ったのか、今日は店で買った缶コーヒーをちびりちびりと飲んでいる。 この3日間、朝8時半から9時までの30分間、動く気配がない。 太陽に透けている、柔らかそうな焦げ茶色の長めの前髪。 すっと、目尻まで流れる目つきの悪い奥二重。 何を考えているのかわからない表情。 ちらちらと、店のカウンターから窺えば。 .