ウソツキハート




混乱した頭で、なんとか着替え終わった。



全身が映る鏡の前に恐る恐る立てば。



「…大丈夫、だろうか…?」



鏡に映る自分の姿に自信が持てない。



と、突然音を立てて開いたドア。



「おー。似合ってんじゃん。可愛い可愛い。」



ドアに手を突いたあらたが立っていた。



「…や、なんか、似合っていなくないか…と、」



あらたを窺えば。



「何言ってんだよ。似合ってるっつーの。」



なんて、どうして急に不機嫌になるかな。この男は。



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