No rain,No rainbow

「本当は、あの日、いちごサンドの日から、あなたが気になってて、あなたがあんな暴力に晒されてるのを見て、もし、今までもあんなにしんどい思いをしてたんなら、過去に遡って、全部全力で止めたいと思った。あなたが少しでも笑えるように」

あなたが好きです。

律さんの口から出た好き、が頭の奥で響いている。

好き、って…

私以外、この部屋にいたっけ?

思わず、前後左右を見渡した。

そんなきょろきょろしている私に、

「いや、いや、いや、いや、あなただから!あなたです!!」

半分笑いながら、律さんの目は私を見ている。