雨の音がしている。

それはもう、結構な土砂降り…

お互いにお休みは今日までだから、ふたりで使う食器だとか、新しいソファーやテーブルだとか見にいって、お気に入りのカフェでゆっくりお茶でもしようと約束していたのに。

のに、

「…律さん、どうしてこうも特殊能力発動しちゃうんですか…?」

「うーん。昨日の結婚式はなんとか我慢したから、今日はすっごい降らしちゃった、みたいな?」

いやいやいやいや!みたいな?って、知らないですよ!!

窓の外の雨を恨めしく眺めながら、ふたりでするおしゃべり。

頬杖をつく律さんの左手には、きらきらと光る指輪。

その指輪と同じ指輪が、私の指にも嵌っていることが、嬉しい。