「いらっしゃいませ」

軽くお辞儀をして、顔を上げたら、

「あ、こんにちは」

律さんが立っていた。

「こんにちは。これ、お願いします」

ペットボトルの紅茶をレジ台に置きながら、微笑んでいる。

「はい。今日はミルクティーなんですね」

レジにペットボトルを通して、律さんに渡した。

「たまに甘いのが飲みたくて。今から撮影なんで、糖分補給です」


受け取ったペットボトルを少し、掲げてみせた。