「で、これは、あなた」

私が描いた、律さんの似顔絵の横には、可愛らしく描かれた私の似顔絵。

「…これは、可愛らし過ぎません?」

「いやいや、あなたの可愛らしさはこんなもんじゃない、ですよ?」

ふわりと笑って、

「ほら」

次のページをめくった、律さん。

ほら、ね?

「…練習、してたの?」

そこに書いてあるものを、瞬時に思い出して、沸騰する全身の血。

恥ずかしさに、目眩がするほど。

赤くなった頬を隠すためにうつむいた顔は、律さんが私の頬に置いた両手によって、上向かされる。

「この赤くなった頬も、あなたの気持ちも、反則すぎるでしょう?」

こんなに可愛らしいことをされて、平常心でいられる男なんて男じゃない。