「これは…もしかして、オレですか?」

律さんの似顔絵を指差した。

「正解です!似てますよねー!律さんそっくり!」

「…いや、隣にりんご、だの虹だの雨だの描いてあるんでたぶん、オレ、だろうと…」

なんて、苦笑いをしている。

「…むぅ。じゃあ、律さん描いてみてくださいよ!」

私が差し出したペンを受け取った律さんは、私が描いたイラストの横に、サラサラと私と同じ動物や風景を描いてゆく。

うさぎ、くま、ねこ、イルカ、犬。

そのイラストは、完璧すぎるくらい完璧、で。

「…律さん、イラストも描けるなんて聞いてません」

「あぁ。昔から絵は得意なんです」

サラリと言って、にこりと笑う、完璧恋人。