No rain,No rainbow

「…あなたがいけないんですよ…?」

こんなに可愛らしいことを、しちゃうから。

こんなことされたら、我慢できなくなるのは当たり前でしょう?

やっと終わったくちづけに、はぁはぁとあがる息。

律さんの甘い言葉や仕草に大きく鳴る、心臓の音。

「これ、どうしたの?」

立ち上がった律さんが手に取ったのは、サイドテーブルに置きっぱなしにしたまま、忘れていた1枚の紙、で。

「…あ、それ…、は、」

数時間前の自分の行動を思い出した。