No rain,No rainbow

…息が…、

長いくちづけは、なけなしの理性を奪う。

立っていられない…

意識の隅で考えた時にはもう、足に力が入らなくて。

もつれ合うように、ふたりでその場に座り込む。

その間も、やまないくちづけ。

「…も…う、ほんと…に、ちょ…っと…っ」

「ほんとに、なに?」

好きなときに好きなだけ、あなたにキスしていい約束でしょう?

ほんの少し、くちびるが、離れた隙間に放たれる律さんの言葉は、私の気持ちまで揺さぶる。

そんなこと言われたらもう…

思った言葉は、口をついて音になる。