「なにをしてるの?」

シャワーから上がった律さんが、髪の毛をパスタオルで拭きながら、私に近づいてくる。

ふわりと香るのは、いつもとは違うボディーソープと、お湯のかおり。

鼻をくすぐるボディーソープのかおりよりも、無色透明なお湯のかおりのほうが生々しく感じられるのはどうしてだろう?

律さんが私の手元に顔を近づけた。

自然と近くなる頬と頬。

否応なく、あがる体温。

顔が、赤い…

恥ずかしさを隠すようにうつむいたら、さらに顔を寄せてくる、確信犯。