No rain,No rainbow

「…ちょ…、ちょっと待ってっ…!」

言いながら、ノートにボールペンや色えんぴつでイラストを書き始めた、橘さん。

みるみるうちに、2本のリングが出来上がってゆく。

ゴールドの少し幅広の2本並んだリング。

ゆるく曲線を描くフォルムは、指をキレイに見せてくれるだろう。

特徴的なのは、4色の線がゆるく描いてある。

少しちいさなリングは、私のリングだろう。

赤、オレンジ、黄、緑。

律さんの方は、

緑、青、藍、紫。

「赤、オレンジ、黄色、緑、青、藍、紫。この7色は虹の色、です。そして、2本のリングを、合わせると真ん中の緑がピッタリ合うようになっています。そしてこの虹の端に、泉さんにはR、律の方にはUを入れました。そして、泉さんのRの横にはダイヤを2つ、入れてあります。律のぶんのダイヤも泉さんのほうに」

いかがでしょう…?

私と律さんを、伺う橘さんの声。