最後につぶやいた、私のことばを聞いた律さんは、

「…もう、あなたはオレを殺す気ですか…」

ふいに立ち止まった。

そんな行動に不安になって。

「…律さん…」

呼びかけた声は、ちいさくなる。

「あなたはとっくに、オレの一部ですよ。心臓より大事なオレの一部です」

あなたがいないと、死んでしまう。

真っ直ぐに見つめられたら、こころの奥深くまで覗かれそうな瞳。

でも私はそれを望んでいる。

一心同体の、律さんに。