「律さん、違います。12月5日は、誕生日です。律さんの」

どうにか、どうか。

視点を変えてほしい一心でただ、律さんに言葉を重ねた。

「私の大切で大好きな、律さんが生まれてきてくれた日、です」

律さんともし、出逢えなかったら、私はたぶんもう、この世界に存在していないです。

とっくにあの人に殺されてました。

それくらい、毎日がしんどくて投げ出したくて。いや、あきらめて投げ出していたんです。

だから、自分自身の気持ちなんて有って無いようなもの、で。

私は私をあきらめていたんです。

どうせ変われない。

頑張ったって、なんにも変わらない。

だからもう、頑張ることもしない、って。