No rain,No rainbow

車内に低く流れている、洋楽も、きれいに整理整頓されている車内も。

色もカタチも、全てが藤城さんらしい。

「最近、走ってるのあんまり、見ないもんなー。確か、2000年位に廃盤になっている車種ですよ」

でも、もしかしたら10何年乗っているんじゃないかな?それくらい、メンテナンスもしっかりしてる。

ハンドルを切りながら、ゆるゆるとする、律さんとのおしゃべり。

初めての律さんとのドライブも、律さんのメガネ姿も。

丁寧な運転も、バックミラーを、眺める横顔も。

全てが初めてなのに、ずっと前から知っているような安心感。

律さんの優しい声と穏やかなハンドルさばきが、私を眠りの国へいざなう。

「…寝ても、いいですよ?」

その優しい声に誘われるように閉じた、まぶた。