「だから、オレとしましょう。あなたとオレの、結婚式」

ふわりと私の隣で、笑ってくれる律さんは、キレイ、だ。

「なにを固まっているんですか?」

自分の膝についた手首の先に顎をつきながら聞く、余裕の、ひと。

「…あ、律さん。キレイだな、って」

「なにを言ってるんですか?最近のあなた、十割増しでキレイ、ですよ?」

十割増しで、って、今までそうとう酷かってことじゃないですか!!

拳を握って、抗議した私の声は、

「…ん…、」

律さんの甘いキスに、吸い込まれた。