No rain,No rainbow

「…ったく、自分の要求が叶ったら、また、さっさと、寝やがりました」

すーすと、ソファーで寝息をたてるあんずさんは、シアワセそう。

っとに、覚えとけよ。

あんずさんを軽く睨みながら、つぶやく藤城さんはやっぱり、可愛らしい。

「あの、またぜひ4人で集まりましょう」

今度はコイツには、ノンアル飲ませるんで。

あんずさんを指差す、藤城さん。

「ぜひぜひ、また集まりましょう」

笑いを堪えながら、律さんが返した。

エレベーターホールまで。

という、藤城さんのお見送りを辞退して、おやすみなさい、をして、藤城家をあとにした。