No rain,No rainbow

「私は、いなくなったり、しませんっ!律さんこそ、絶対にいなくなったり、しないでくださいッ!!もう、これからは瓶の蓋、全部律さんが開けてくださいねッ!!」

「「…びっくり、した…」」

むっくり起き上がって、急に叫んだ私の言葉を聞いた、律さんと藤城さん。

声が揃ったふたりを、見つめた。

「ってか、あなた。起きてたの?」

律さんが、私の肩を抱いてくれた。

空いている右手は、ぬくい温度のまま髪の毛を撫でてくれる。

ふいにこぼれた、涙。

「…どうして、泣くの…」

律さんの優しい声に反応して、止まらなくなる雫。