No rain,No rainbow

「いやいや、彼女も落ちそうなんで、恥ずかしい話をするなら、今、ですよ?」

律さんはどうやら、私のことを話している、らしい。

飲み慣れないワインと、優しい空間がふわふわとした気持ちにさせる。

うつらうつらしていたら、私の肩が律さんの肩にぶつかった。

それを優しく受け止めてくれた律さんは、

少し、眠ってもいいですよ?ちゃんと後で起こしますから。

言ってくれて、少しだけ休むつもりで目を閉じた。

「桜井さんは、どうして彼女を「あなた」と呼ぶんですか?」

付き合って、結構たってますよね?

藤城さんと律さんの声が、頭の中で響いている。

あ、それ、私も聞きたいかも。

夢と現実の間で思う。