「あなたと少し、似てますね」

あんずさんの背中を、目で追いながら、そんな風に言い出した律さん。

「え?私があんずさんにですか?」

いやいやいやいや!!

私、あんなに可愛くないです!!

両手をぶんぶん振る私を、楽しそうに眺める、律さん。

「雰囲気とか、言い回しが少し、似ていてなんか、不思議な感じがします」

ふわりと笑う律さんの、横顔を眺めた。

ま、オレはあなたしかいりませんけど?

その横顔が、ゆっくり私を見つめた。

見つめ合う、この瞬間は何にも、替えがたい。