冷たい甘さが、喉を通る。

それは律さんのキスのようで。

なんどもなんども、今の今までキスしてくれたのに。まだ律さんのキスのことを考えているなんて。

律さんと一緒に聴いたあの、ラブソングみたいで、恥ずかしくなる。

もちろん今まで、律さん以外のひととキスしたことはあるのに、こんなにもまだまだ律さんのキスが足りないなんて。

単純に律さんとのキスは気持ちいい。

そして、優しい。

私はその優しさに飢えていたんだと思う。

乾きを癒やしてくれるのは、律さんのキス。

それだけ。