ご飯を食べ終わって、お皿をふたりで洗って、アイスを冷凍庫から出して、いそいそとソファーに座った。

「私、好きなひととこうやって、アイス食べるの初めてかも」

「…あなたはほんっとに、たまにおそろしいくらい可愛らしいことを言いますね…」

ローテーブルに肘をついて、その先に載せた頭を私に向けながら言う、律さん。

「…え、だってほんとのこと、だから…」

…きゃ…!

思わず悲鳴が漏れたのは、ソファーに倒されたから。

両手で私を囲った律さん。

上から私を見つめている。

ゆっくり近づいてくる律さんの顔。

鼻先と鼻先がくっつく寸前で、

「…あとでムチャクチャにするんで、覚えておいてください、ね?」

その目はしかし、優しい。