フライパンごとテーブルに置いた、重ね蒸し。

律さんがフライパンから取り分けてくれた。

もやしと細切りにしたキャベツと豚バラ肉をフライパンに重ねて、お酒を少し振って、蓋をしてゆっくり蒸しただけなのに、ポン酢をつけて食べたら、あっさりしていてとても美味しい。

「美味しい!お惣菜、買わなくて良かった。律さんがいてくれるから、余計に美味しいです」

素直な気持ちを、素直に相手に伝えることは、とても大切なことなのだと、律さんに出逢えて初めて知った。

それはいつも、律さんが素直な気持ちを、私に見せてくれるから。

一緒にいてくれる相手によって、自分の行動や想いがこんなに変わるなんて。

それを教えてくれたのが律さんで、今隣にいてくれるのが律さんで、本当に良かった。