「…ごめん、しばらく、このままで…しばらくしたら、止まるから」

律さんの頬に置いた私の手のひらさえも、濡らしてゆく、律さんの涙。

私はそれから目が離せない。

どのくらいの時間がたったのか。

永遠にも、短いようにも感じる時間。

「…もう、大丈夫。ありがとう」

ゆっくり私を離した律さんは、

「…バレちゃったなぁ…」

１言、呟いた。


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