No rain,No rainbow

少し、びっくりした表情をしたあと、見る間に笑顔になる律さん。

そんな律さんを眺めていたら、私まで嬉しくなって。

「なんでそんなに、笑ってるんですか?」

「律さんが、本当に嬉しそうに笑うから、うつりました」

「そう?」

私の髪の毛を乱しながら、頭を撫でてくれる。

いつの間にか、止まっている涙。

焦る必要はないんだ。

こうして、少しずつ、少しずつ。

それで、いいんだ。

だって隣にはいつも、律さんがいてくれて。

律さんの隣にも必ず、私がいる。

それ以上のことなんて、ない。

ふたりでいられれば、シアワセ。