果たして夢の中なのか…、現実なのか…?

微睡む中で、確かに見えたのは、律さんの両目からとめどなく、溢れ、流れる、涙。

それは、暗闇の中でもはっきり見えるほど、光っている。

哀しそうでもなく、ただ淡々と流れてゆく。

何があったの?

悲しいの?

苦しいの?

私には何も出来ないの?

思うことは、たくさんあるのにそのどれひとつとして、口には出来なくて。

ねぇ、律さん…

そのこころの奥に、触れさせて…