もちろん、シアワセだった。

はじめは、もちろん、とても。

このままずっとそれこそ、死ぬまで。

私の隣には彼がいて、彼の隣を歩くのは私だって、確信していた。

思い込んでいた。

だから、バチが当たったのか…


いや、今から思えば、十分にその片鱗はずいぶん前から、あったのだ。

とにかく、少しずつ毎日が握った手のひらから、滑り落ちて行った。

私はそれをただ、見つめ続けることしか、できなかった。