モデルさんの撮影を終えて、午後からはリングの撮影があるという律さん。

休憩にしまーす。と言う声を聞いて、私に手招きする。

邪魔にならないように、腰を落として律さんに寄っていった私に、

「そんな忍者みたいに寄ってこなくて、大丈夫ですよ」

拳を口に当てて、笑っている。

「だって、邪魔になったら困ると思って」

「あなただったら、いつでも大歓迎です」

そこで言葉を区切った律さんは、

あなたはオレの、栄養剤ですから。

私の耳元に口を寄せて、囁いた。