フラフラと何とか立ち上がり、イヅナは戦い続けるレオナードとニコラスを光のない目で見つめる。レオナードが鎌で腕を斬り落としても、その腕は何度も一瞬で再生してまた攻撃される。それの繰り返しだ。
殺したくない。傷付けたくない。ニコラスさんに生きていてほしい。ニコラスさんが死んだらソフィアちゃんたちは……。でも私はアレス騎士団の一員。共存する世界を作りたい。でも倒すしかない。
感情が入り混じり、イヅナの両目から涙が溢れてくる。もう、道は一つしかない。
「……ごめんなさい」
そう呟き、イヅナは道を駆けていく。その早さはまるでニコラスのようだった。一瞬でニコラスの背後に回り、レオナードが驚いた表情を見せる。
イヅナは薙刀を大きく振り上げ、そのまま力いっぱい振り下ろす。薙刀の刃はニコラスの筋肉を切り裂き、骨を砕き、そしてーーー核である心臓を貫いた。血が噴き出し、地面を赤く汚していく。
「ゔアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
断末魔を上げ、ニコラスはその場に倒れる。刹那、少しだけその亡骸に変化が現れた。爪や牙などはそのままだが、毛で覆われて完全な狼だった顔がニコラスのものに変わったのだ。
殺したくない。傷付けたくない。ニコラスさんに生きていてほしい。ニコラスさんが死んだらソフィアちゃんたちは……。でも私はアレス騎士団の一員。共存する世界を作りたい。でも倒すしかない。
感情が入り混じり、イヅナの両目から涙が溢れてくる。もう、道は一つしかない。
「……ごめんなさい」
そう呟き、イヅナは道を駆けていく。その早さはまるでニコラスのようだった。一瞬でニコラスの背後に回り、レオナードが驚いた表情を見せる。
イヅナは薙刀を大きく振り上げ、そのまま力いっぱい振り下ろす。薙刀の刃はニコラスの筋肉を切り裂き、骨を砕き、そしてーーー核である心臓を貫いた。血が噴き出し、地面を赤く汚していく。
「ゔアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
断末魔を上げ、ニコラスはその場に倒れる。刹那、少しだけその亡骸に変化が現れた。爪や牙などはそのままだが、毛で覆われて完全な狼だった顔がニコラスのものに変わったのだ。

