トライアングル的極上恋愛〜優しい沼に嵌ってもいいですか?〜



唱馬は夕食を終えた頃にやって来た。
昼間に買ったデザートを食べてなかったからというのが、唱馬の可愛い言い訳だった。
いつもは一人ぼっちのテーブルに、今日は唱馬が座っている。
そんな展開の早さに、心のどこかで戸惑っている私もいた。
私達は紅茶を飲みながら、たくさんの話をした。
唱馬の話を聞けば聞くほど、生活レベルの違いを感じてしまう。

「唱馬は、今はどこに住んでるの?」

「今は別館の方のスウィートを使わせてもらってるんだ。
別館のスウィートは二部屋あって、一つはお客様専用で、一つは家族用に使ってる。
その家族用に居る。
小さい頃から使って部屋だから便利だし居心地がいいよ」

私は笑いながら頷くしかなかった。

「今度は僕の部屋に招待するよ。
さくらはよく知ってる思うけど、夜には庭園がライトアップされるだろ。
僕の部屋からよく見えるんだ」

唱馬にとってはいつもの部屋かもしれないけれど、普通の人達は中々泊まれない最上級の部屋。