事務所に仕込んできた防犯カメラから、襲撃した覆面の男にできた銃の傷と若頭補佐が最近怪我したと言っていた怪我の位置が同じ位置で、あの銃撃戦があった日、たまたまそばにいなかった上にどこにいたか証言すら出来なかったのが決め手だった

若頭になって批判も多かったし、殺し屋なんて何度顔を合わせたか分からないが、それでも薬物のルートと取引相手の情報や人身売買に関して大量に情報が降りてきて、やっとここまで来たかいがあったと、その時初めて心が休まった
それでも、リリーが殺される理由も動機もなにも見つからなかった

兄と数ヶ月に1度、定期報告として会っていた
若頭にまでなれば、自分で好きなことをできる時間も増えるし、行動範囲が増える

ある時は、時間差で個室イタリアンに入って、全面はめ殺し窓の10階の夜景の景色を無視してブラインドを締め切ってあったことも
クラブのVIPルームであったことも、雨の降る路地裏で立ち話をした事もある

その中で、新しい目星の情報は得られず、他にも潜入捜査官を入れるとなんどか言われたが、全員殺されて今では送り込まなくなってしまった