「悪いな、今日からこいつと一緒に住んでくれや

んで、明日昼から事務所連れてきてくれねーか?」

「わかりました」

俺の素性も事情も話すことはなく、ただ預かれとしか言わない男に対して、迷いなく返事をする

債務者に俺を押し付けたってわけでも無さそうだ

「じゃあなんかあったらこいつに連絡してくれや」

財布から札を数枚取り出して、男に渡す
金払いがいい気前のいい男

水野匠也の事前に聞いていた資料通りの行動に、なんとか自分がやれてるらしいと目に見えて目標に近づけている

「えっと、中とりあえず入って」

部屋の電気をつけて、靴を脱いで部屋の中に入る