彼女が大学を卒業したあと日本で就職して働き始めてからしばらくして、俺が大学3年生になった時に婚約指輪を渡した

アメリカまで行って彼女の両親に挨拶をして、慣れない英語で話しながら、4人姉妹の長女だと知って彼女が真面目な理由をそこで知った

リリーという愛称で家族から呼ばれ、アットホームでとても暖かい家族で、嫌な顔せず急に家に来た僕を迎え入れて、「息子ができて嬉しい」といってくれて、彼女の両親も好意的で、フレンドリーな人で馴染みやすかった

だからこそ、自分のせいで亡くなった事を考えるとどうしようもなく惨めで、彼女の両親になんて説明すればいいか分からない
一生を誓うはずだったのに、その気でいたのにも関わらず、彼女を守るどころか27歳という短い人生にしてしまった

お揃いの黒とゴールドの婚約指輪を触って、冷たくなった手を握る
彼女をこんな姿にした水野会の連中も水野会を作った今の組長も絶対に復讐してやる