「出生不明の男によくそこまで心酔できるな

ヤクザの考えはよく分からん」

ナルが居なかったら、俺は今生きてないだろうし
ナルが居なかったら、ここまで人としてまともでもなかったと思う

ナルは、俺にとって相方であり指針で、尊敬する男だった

出会ってから5年が経つ
初めて会った時ナルは19歳で、俺が21だった
幹部がボコボコにされているという連絡を受けて、見回りで近くに居た俺が向かった

路地裏で、自分より遥かに体格がいい男をノシているナルを見つけて、全てが終わった後、ナルは冷めた目俺を見ていた