｢時田だけでも引っ張りたいんだよ、こっちは
ヤクザから一般人に対して、金品とかの要求をすることは犯罪なんだ
ヤクザのあいつらがやってきた犯罪は証拠が全くないから、このままだと犯罪者がおりの外に放たれることになる
お嬢ちゃん、頼むよ
お嬢ちゃんが頷くだけで悪者が減るんだ｣
｢俺にお金使わなくていいから｣鳴海が前にそう言っていた言葉を思い出す
まさか、それを知っていて初めから私に一切お金を使わせようとしなかったのか
時田さんも植田さんも、出かける時はいつも鳴海の財布を持って、その財布からお金を出していた
変な因縁をつけられて捕まるのを防ぐためだったのか
