「これは、俺が正当な方法で稼いだ金で買ったやつだから安心してよ

結婚指輪は退院してから2人で買いに行こう
今、これを受け取るか決めて欲しい

今より安全な暮らしは約束する
でも少し窮屈になるかもしれない
もう町を1人で出歩くことなんて出来ない

それでも、陽菜が苦しくなって嫌になるくらい、今以上にいっぱい愛して、幸せをあげたい

俺は、陽菜と家族になりたい」

真剣な顔で話す鳴海に何も言えなくて、ゆっくり指輪の入った箱に手を伸ばして、鳴海の手ごと包み込むように握る