「おっさん、助かった」
封筒を受け取ってナルの方に戻れば、既に陽菜ちゃんを抱えて立っていて、無言で部屋を出ていく
もう、相当キてんな
階段を降りて、当たり前のように陽菜ちゃんを車の助手席に乗せて、少し座席を後ろに倒してシートベルトを閉める
俺も自分の車に乗りこんで、ナルの後ろを走る
イラついている割には運転が優しくて、なんだかんだ陽菜ちゃんのこと甘いよな、と感じる
この後も陽菜ちゃんは絶対にナルの足枷になる
その前に、何とかしないとな
これは確実に誤算だ
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