知らない土地の、知らない店でご飯
でも、ここにはいつもいてくれる乾さんは居ない
チェーン店で1人ラーメンを食べながら、スマートフォンを見る

《ラーメン美味しいよ》

という文字と共に、ラーメンの写真を送る
もやしが大量に乗った、二郎系ラーメンと呼ばれるラーメンの写真を送ったけど、未だに既読つかず

「ごちそうさまでした」

スープだけを皿に残して、店を出る
さて、今から何しようかな

財布に入っているのは、乾さんから貰ったご飯代千円から、ラーメンのお金を引いた450円と、元々親から渡されていた食費のお金の5000円札2枚

これだけあれば暇は潰せそうだけど
せっかくここまで来ていつもみたいにぼーっと時間を潰すのももったいない気がする